新築を建てる際、家のデザインや間取りはじっくり考えますが、外構計画も同じくらい重要です。特に犬を飼っている場合、外構の工夫次第で愛犬の安全性や快適さが大きく変わります。外で遊ばせたいけれど脱走が心配、散歩帰りの足の汚れ対策をしたい、誤食を防ぎたい——そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、犬の安全を守るために外構でできる7つの対策と、それぞれの理由を詳しく解説します。大切な家族の一員である愛犬が安心して過ごせる環境を作るために、ぜひ参考にしてください。
理由:犬が外に飛び出してしまうと、交通事故や迷子、盗難のリスクがあるため
犬の脱走を防ぐために、フェンスや門扉の高さ・すき間をしっかり設計しましょう。小型犬なら1.2m以上、中型・大型犬なら1.5m以上の高さがあるフェンスが安心です。また、横格子やネット状のデザインは足をかけやすく、よじ登ってしまう可能性があるため、縦格子のフェンスがおすすめです。
また、フェンスと地面の間にすき間があると、犬が掘って脱出してしまうことがあります。地面にコンクリートを敷いたり、フェンスを深く埋め込んだりすることで、これを防ぐことができます。さらに、門扉を開けた瞬間に飛び出すのを防ぐために、玄関前や庭に「二重扉(エアロック)」を設置するとより安心です。
理由:犬が誤って有害な植物や異物を食べると、中毒や窒息の危険があるため
庭に植える植物には注意が必要です。たとえば、ユリ、チューリップ、スズラン、アジサイなどは犬にとって有害で、中毒症状を引き起こすことがあります。庭やアプローチに植栽を取り入れる際は、犬が食べても安全な「ペットフレンドリー」な植物を選びましょう。
また、庭に小石や砂利を敷く場合も注意が必要です。特に小型犬は、遊んでいるうちに小石を誤って飲み込んでしまうことがあります。誤飲を防ぐためには、大きめの敷石や人工芝を活用するのがおすすめです。
さらに、落ち葉や果実が落ちる木は掃除の手間が増えるだけでなく、犬が口にしてしまう危険もあるため、植える種類を慎重に選びましょう。
理由:他の動物や不審者の侵入を防ぎ、犬のストレスや危険を減らすため
庭で犬を遊ばせるとき、外からの視線や他の犬・猫とのトラブルを防ぐために、フェンスに目隠し機能を持たせるのも重要です。通りから犬が見えにくくなることで、知らない人や動物に対して吠える機会が減り、ストレス軽減につながります。
また、野良猫や小動物が侵入すると、病気を媒介する可能性があります。フェンスの下部にネットを埋め込んだり、防獣対策を施したりすることで、こうしたリスクを減らすことができます。
理由:犬の足腰を守り、熱中症やケガを防ぐため
外構の床材は、犬が安全に歩けるものを選びましょう。コンクリートやタイルは夏に熱を吸収しやすく、犬が肉球をやけどする危険があります。特に真夏のアスファルトは、気温30℃でも表面温度が50℃以上になることもあります。そのため、天然芝や人工芝、ゴムチップ舗装などクッション性があり、滑りにくい素材を選ぶと良いでしょう。
また、犬は急な動きをすることが多いため、滑りやすい床材だと足腰に負担がかかり、関節を痛める原因になります。コンクリートを使う場合は、滑り止め加工を施すと安心です。
理由:散歩後の足の汚れを手軽に洗えて、衛生管理がしやすくなるため
犬を室内に入れる前に足を洗えるように、庭や玄関近くにシャワー付きの水栓を設置すると便利です。特に雨の日や泥遊びをした後にすぐ洗えるので、家の中が汚れるのを防げます。
また、水飲み場も設置しておくと、暑い季節に犬がいつでも水を飲める環境を整えられます。
理由:車との接触事故を防ぐため
犬が誤って駐車場に飛び出してしまうと、飼い主の車に巻き込まれたり、外に出てしまったりするリスクがあります。そのため、駐車場と庭の間にフェンスや柵を設置すると安全です。
また、車の下に入り込まないようにするためのバリアを設けるのも効果的です。
理由:暗闇での事故を防ぎ、犬が見えやすくなるため
夜間の安全を確保するために、ソーラーライトやセンサーライトを設置すると便利です。特に冬は日が暮れるのが早く、帰宅後に犬を庭で遊ばせる際に足元が暗くなりがちです。
ライトを設置することで、犬がどこにいるか分かりやすくなり、事故を防げます。
犬の安全を守るための外構は、脱走防止・誤食防止・外部侵入対策・床材の工夫・水回りの設置・駐車場の仕切り・夜間の安全 の7つのポイントが重要です。
新築を建てる際には、愛犬が安全に過ごせる環境を整えることを考えながら、快適で安心できる外構を計画しましょう。犬に優しい外構づくりで、愛犬との暮らしをより楽しく快適なものにしてください!